パフォーマンスとドライバビリティー

 

カーリフトさせやすい車両と操縦しやすい車両はある面で対極に位置します。

側車が腰高で軽く、ネガティブキャンバーでセットされていて直進性の強い

テレスコフォークであればさほどリフトさせなくても片輪走行の維持が可能です。

しかし、リフトしやすい車両やパフォーマンス用セッティングの車両は

ストリート用としては危険この上ない車両といえます。

特性を熟知していれば良いといった考え方もあるかもしれませんが

一般道走行では予測できないことばかり起こります。

余裕のない右コーナリング中に不意に猫が飛び出て来るかもしれません。

また通行人やら対向車がパフォーマンスに驚いて事故を誘発するかもしれません。

 

かつての軍隊や警察などでパフォーマンスとして曲芸乗りすることがありました。 

近年でも長江の部隊が何十台と編隊を組んで一糸乱れぬ動作で片輪走行状態で

パッセンジャーが側車輪を外し、高く掲げるパフォーマンスしている写真がありました。

これは訓練の成果を特別な時に特別な場所で披露しているもので一般道で行うものではありません。

 

カー側コーナーリングは側車輪が浮きそうで浮かない状態が一番美味しいところだと認識しています。

如何に浮かせないでスマートにコーナーをパスするかが腕の見せ所です。

 

バラストを積んで乗っている人は初心者で、空で乗れる人はベテランなんてことは絶対ありません。

安定性が増し、限界性能が向上し、デメリットがないことならば積極的に行った方が良いでしょう。

 

現在の乗用車に比べればサイドカーは不安定な乗り物であることは自明のことです。

その不安定な乗り物を創意工夫・経験と威厳でいかにスマートに楽しく乗っていられるかが

問われているのではないでしょうか。 

首都高のオートバイ二人乗りが禁止になったのはサイドカーが原因していると聞いています。

上海では高速道路の走行が出来なくなったそうです。

乗り物のマイノリティーが悪い意味で目立ってしまったらよいことはありません。