全開ガス欠(キャブレターのフロートレベルについて)

 

オーバーフローしやすいといってフロートレベルを下げると

高速巡航などで燃料消費が激しいとガス欠になります。

例えば時速100`を維持できても120`が続かないなど・・・

 

ラバートップのニードルバルブに天使の輪みたいな跡がついていたら

すでに交換時期です。精細な箇所なので自覚症状がなくても4年(?)経ったら

交換するようにしましょう。

 

旧い(5、6シリーズ)マニュアルではキャブレターをひっくり返してフロートレベルを

点検するようになっていますが7シリーズ以降のモデルには適応できません。

この時期まではフロートニードルにダンパーが装着されていないためひっくり返しても

ダンパーの沈み込みによる誤差が出ないためです。

フロートニードルにダンパーが装着されているモデルでひっくり返してフロートレベルを測定する場合は

フロートの自重でバルブのダンパーが沈み込まないよう斜めぐらいがわかりやすいようです。

新しい(7シリーズ)マニュアルではキャブレター装着状態で燃料が出ないようフロートを指で持ち上げ、

徐々にフロートを下げていきキャブレター基準面と平行になったときに燃料が出始めるようセットする

ように指示しています。

 

フロートが茶色く変色(経年変化)していると浮力が落ちているという方もいますが

ハッキリした違いは判りません。

 

長期放置車などで教科書的な対応をしても改善しない悪質なオーバーフローは

オーバーフローパイプに縦ヒビが入っていたり、フロートバルブの受け(真鍮製圧入部品:交換不可)が

変形のため密着が悪くなり燃料が回り込むケースも結構あります。

 

Fig.1 負荷状態 (ひっくり返している)        Fig.2  無負荷状態(傾斜状態)

 

 

画像では判りにくいが負荷状態で平行になっているのでフロートレベルは規定より低い。(要調整)