マフラーから水

 

ガソリンを燃焼させると生成物としてHC,CO,NOx,CO2,H2Oが出てくるそうです。

HCとCOはCO2になり損ねた物質で完全燃焼すればするほど発生量が少なくなります。

CO2自体は無害で汚染物質ではありませんが温室効果があるとされているので温暖化防止のため

世界的に排出量を削減しようとしていることは新聞雑誌等で周知のことです。

ノックスと呼ばれる窒素酸化物はCO2とは逆で完全燃焼させればさせるほど多く発生してしまう

厄介モノです。自動車の排ガス規制が始まった頃は空燃比を薄くして燃焼温度を下げて(リーンバーン)

ノックスを押さえていました。ただマツダのAP(アンチ・ポルーション)だけは逆にリッチバーン(?)で

対応していました。タダでさえ燃費が悪いロータリーエンジンモデルはさらに大喰いに(!?)

 

排ガス中にH2Oが含まれていますがマフラーで消音されると同時に低温化されるので液化します。

外気温が低い冬場、特に液化が促進されるのは室内窓の結露を考えると理解できると思います。

 

国産車(最近のモデルは所有していないので知らない)だとエキパイ・マフラーの一番低いところに

水抜き穴が開いていて、外気温が低い冬場に暖機運転をしているとエンジンの下にかなりの範囲で濡れて

いるので焦ります。BMWのエキパイやマフラーには水抜きの穴がないのでジョイント部から洩れることが

あります。マフラー内部にカーボンが溜まっているのでご一緒してくるのでしょう。

 

昔、白バイのマフラーは腐らないと良く聞きました。エンジン始動すればどう考えても30分以上

乗車するのでエンジン停止時にはマフラーは完全に熱くなっています。排ガス中の水蒸気、マフラー内に

残った水分はマフラーの余熱で蒸発してしまうからサビには結びつかないようです。

一方、下駄代りのコンビニ号はマフラーが熱くなる前にエンジン停止をするため水分が抜けきらずマフラーが

膨らんできます。同じ理由で走行をしないエンジン始動(車検切れ、長期保管中)はマフラーの維持には

マイナスです。

 

雪国のベテランから聞いた話、冬は雪で乗れないのでマフラーの内部を灯油で洗い立て掛けて保存すると

何年でも腐らないとのこと。

 

マフラー接合部のガスケットが傷んでいれば洩れる量も多くなるし、不完全燃焼気味なら煤の量も増えます。マフラーにガタツキがなければマフラー接合部から水分や出てきてもあまり気にしないほうがよいのでは?