問い合わせをベースにギアボックスの不具合を考えてみます。
拝啓、初めましてメールさせて頂きます100GSに乗って居るXXと申します。
ミッションリターンスプリング折れについてお尋ねしたいのですが、
約一万五千kmの中古車を2年程前から乗り始め現在、3万km程ですがその間2回折れました。
色々なディーラーに聞いたのですが、部品自体は大分前に対策品に成って居り、
現時点では、対処方は無いとの事。
只、XXモータースでオリジナルの部品作ったのでそれを入れてみた所ですが、
シフトダウン時ペダルがうまく戻り切らず、少し掻き上げてやり直すと入る様に成りました。
このスプリングは、強い力が掛らぬ様敢えてレートを弱くしてあるそうで、
純正と比べると線径も細くソフトです。只、作ってまだ間も無い為、結果は未知数との事。
さりとて再び純正を入れるのも不安なので、不便ながら千km程走りました。
そちら様は、BMWの修理に関して詳しいと、思えますので何か良い方法を御存じでしたら教えて頂きたく、
不躾ながらお便りさせて頂きました。携帯からのメール故、大変御見苦しく申し訳ございません。
CM:当店でも通勤ライダーが14ケ月間3万キロ走行で二回折れたことがあります。
現在、当店特製バネを二台でテスト中です。使用感は(純正品と)同じです。
ビーエムは切損対策(!?)で線径を0.1ミリ太くしましたが逆効果だったようです。
(バネ専門家によると線径を太くすると反発が強くなるが折損に対してはマイナスとのアドバイスあり)
早速の御返信有難うございます。そちらの特製バネとはやはり、XX製と同じ意図の物でしょうか?
又、一般売りして頂いけるのでしょうか?
「使用感は同じ」とは、私の様に戻りが悪いのか、純正と同じなのでしょうか?
このバネが折れるのは、何故なのでしょう?折れる車と折れ無い車。
以前R80に6万km程乗りましたが1度も折れませんでした。
素人の当て推量ですが、バネ自体の個対差とも思えず、
今回、バネだけでなくシフト関連の部品が付いてるプレートも替えました。
新品を取った所、プレートに圧入されてる2本のシャフトがしっかりして居るのに対し、
自分の車のは、手で引き抜ける程緩いのです。これが原因のひとつなのかは、分かりませんが。
クリメカ様なりの推察がございましたらお聞かせ頂ければ幸いです。
CM:全世界的に発生しているかも知れません。今回のはロットごと(設定)不良の可能性もあります。
対策(線径アップとピーニング処理?)が裏目に出たものかも知れません。
国内市街地走行はゴー・ストップが多いので欧米の十倍シフト回数があると思われます。
国内一万キロなら十万キロで発生することに! ただ今回は異常です。
当店のような零細修理屋でも純正品ではダメと判断するような状態なので故障は多発していると思われます。
本来、設計上でバネが折れても足で補助操作すればシフト可能にすべきだったと思います。
(車体を逆様にすれば可能なようですが)
対策で線径を太くしたため反発が強くなりバネの共振が発生し、シフト回数以上の疲労が掛かっているようです。
従来品は共振防止対策がありました。(スプリングの設定でフリクションを与えている)
「スプリングの共振」とは…!思いも付きませんでした。
お忙しい中、貴重な時間を取って、大変有益かつ興味深い情報を頂いだき、真に感謝して居ります。
今後又、分からない事が有りましたら御相談させて頂きたく思いますので宜しくお願いします。
補足:カムプレートの形状が1983年ごろ変更になっていてギア抜けや引っ掛かりが減少するよう改善されています。シフトの途中で止まらないようにカム山が高くなっていて確実にギアが入るようになりましたがカムプレートの動きが
急激になったので(ハードランディング)反動で当該スプリングが共振してしまいます。
この手のスプリング(ねじりバネ)はキックペダル、シフトペダルに使われることが多く、
BMWに限らず折れることがよくあります。
またセカンドギアで発生することが多いように思います。発進、走行とも可能で立ち往生は避けられるようです。
ご注意:上記の内容は正確に検証されたものではありません。単なる個人的な見解です。
誤解、思い込み、調査不足がありえますのであまり信用しないようご注意ください。 CRIMECA